取材日誌

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〈岐阜〉

2020.03.31

岐阜のヤマジョウ建設さんの新オフィスをご訪問

2月に完成したヤマジョウ建設さんの新営業所をご訪問致しました。

「健康住宅・天然木と外張り断熱の家」

岐阜県岐阜市は周囲を自然豊かな山々に囲まれ、近くには鵜飼でおなじみの長良川が流れています。

緩やかなカーブの角に建つ、白い外装と重厚な木外装の建物が私たちを出迎えてくれました。

左側面に設えた伸びやかな木の縦格子、軒天の板張りなど、木にこだわり、木使いを得意とするヤマジョウ建設さんらしい建物ですね。

空気を媒体とせず風も音もニオイもない。ふく射熱冷暖房機「クール暖」

こちらの新オフィスでは、全館空調システムと「ふく射熱冷暖房機クール暖」を採用し、建物内は20℃前後と快適な温度にコントロールされています。

→ ヤマジョウ建設HP「クール暖」

長屋社長のお話しでは、現在、ヤマジョウ建設さんが採用している冷暖房「クール暖」は、清潔で健康的な新感覚の次世代冷暖房として注目を集めているそうです。

建物の大きさに応じたメーカーの推奨設置数は6個だそうですが、こちらでは敢えてそれを半分の3個に抑えているそうです。

「余裕で間欠運転している」と長屋社長は笑っていらっしゃいました。まさに躯体性能の高さの証ですね。

「UA値はおよそ0.4位と、それほど高いレベルではない」とご謙遜されていらしゃいましたが、長屋社長の表情には自信が表れています。

「先ずは断熱材へ投資した方がいい」

「家は、建ててから何十年と暮らしていくもの。しかし、どんなに優れた設備でも所詮は消耗品」とヤマジョウ建設さんでは床下点検の重要性をお施主様に説いていらっしゃるそうです。

「予算比重を断熱材に置けば最小限の冷暖房設備で済む。しかも長期に渡り劣化しにくいネオマフォームには相応な投資効果がある」と長屋社長はネオマフォームの長期性能に期待されています。

【旭化成の断熱材・ネオマフォームとは】→  「25年間の平均熱伝導率0.020/(m.k)」

外張り断熱工法による床下から小屋裏までの有効活用

ヤマジョウ建設さんの外張り断熱工法については、これまで何度か施工中の建物を見学させて頂きましたが、実際に「床下利用」を体験させて頂くのは今回が初めてです。

因みに、Googleなど検索エンジンで「床下」を検索すると、「シロアリ」「湿気対策」といったWebコンテンツがヒットしますが、実際に体験してみると改めてそうしたネガティブなイメージとはかけ離れている事が判りました。

当然シロアリは一匹も見当たりませんし、ジメジメとした湿気を感じるどころかカラッとしていました。

長屋社長によると「シロアリが好む環境を作らなければ良い」という発想で防蟻処理もされていないそうです。

「万一、シロアリが発生しても目視で確認できるから対処は容易である」そうです。

「そういう意味でも滅多に人が入らない床下より、人が入り易い床下の方が良い」と長屋社長は積極的な床下利用を薦めていらっしゃいます。

【 旭化成建材断熱のすすめ 】→ 外張り断熱のすすめ

書類をストックしておく書庫と、いくつかの会議スペースに分かれています。

つい話に集中するあまり床下だという事を忘れてしまい、立ち上がった瞬間に(梁?)が目前に迫ってきましたが、ゆっくり立ち上がる癖を身に付けておけば痛い目に合わずに済みそうです(笑)

床下から地球に貢献

ここまで室内のような使い方をクローズアップしてきましたが、元々は設備点検のし易さから基礎を深くしていたそうです。

「この建物に、仮に30m3(リューベー・立方メートル)の木材を使ったとして、それがメンテナンスを繰り返し100年、200年持つとすれば、その分だけCO2を固定した事になる」

「山の木々のもつ大切な役割と人にもたらす恵みを大切と考え、切り出した木材の有効利用を積極的にすすめる」というヤマジョウ建設さんのモットーを思い出しました。

実際にこちらで床下利用の実例を見学されたお施主様の100%が床下利用を採用しているというお話しです。

今回の取材はここまでとなります。来週改めて施工現場の方を見学させて頂く予定です。

お忙しいところご案内頂いた長屋社長様をはじめ、現場スタッフの方々にこの場をお借りして御礼申し上げます。