取材日誌

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〈長野〉

2020.03.27

松本市の小林創建さんをご訪問

株式会社小林創建さんは「新しい息吹 上質な暮らし」をキャッチフレーズに長野県松本市を中心に活動されています。

大変お忙しいところ、快く取材に応じて頂きましたのは代表の小林社長様です。

現在3代目となる小林社長は、元・大手ハウスメーカー勤務という経歴をお持ちです。

1928年に製材業からスタート

現在は松本市内で本社オフィスを構えらえれている小林創建さんのルーツは信州山形村だそうです。

山形村は長野県中西部にあります。

小林社長のお祖父様が1928年に製材業としてスタートし、お父様の代から住宅を手掛けるようになったそうです。

創業から今年で90年目となった小林創建さんのロゴマークは、先々代のお祖父様が使われていた大鋸(オガ)がモチーフとなっているのだそうです。

3つの住宅ブランドを展開

以前は本格和風の住宅をメインに手掛けられていた小林創建さんですが、小林社長の発案の元、さらなる発展形として現在3つの住宅ブランドを展開されています。

「本格デザイン住宅craft」
「スキップフロア住宅&コンパクトハウスBino」
「オーダーメイドリフォームCRAS」

90年間培った経験と技術は、さらなる進化を続けているようですね。

「これからの暮らしをみなさんと一緒に創り出す場」松本アトリウム

オフィスに隣接している松本アトリウムを見学させて頂きました。

松本アトリウムは、モデルハウスとギャラリーとイベントスペースがひとつになった複合体験施設となっています。

こちらで行われるのは、各種見学会や住まいづくりのご相談、お施主様との打ち合わせの他、ヨガ教室などのイベントや、その他ワークショップなどと地域の人々にも活用されているそうです。

お話を伺うと、地元松本には古くからこうしたオープンな文化が根付いているようです。県外からの移住者が多いというのも頷けます。

craftモデルハウス

住宅の本質である「心地よさ」と「暮らしやすさ」を追求したcraftシリーズのモデルハウス内部を見学させて頂くことになりました。

こちらは外部の建築士に設計をご依頼されたそうですが、抑えられた一階の天井高、ダイナミックな吹き抜けなど、角度によっていろいろな表情を見せてくれます。

松本市といえば家具でも有名ですが、craftシリーズにもそれら伝統的な技法が盛り込まれているようです。随所に職人の方達のコダワリを拝見できました。

地域に根差した住宅メーカーだからこそ、地域の情報に精通している

小林社長は全国の工務店・ビルダーさんと広く交流をされていて、住宅業界の動向にもお詳しい方です、現在、全国的に問題となっている空家問題についても積極的に取り組まれていらっしゃいます。

「インスペクション&リノベーション」まだ一般にはなじみの薄い言葉かもしれませんが、松本市では空家となった住宅を有資格者がきちんと診断し適時リフォーム行う事で安心して有効活用できるようにする制度があるそうです。それが信州中古住宅流通ネットワーク(NEX-T ネクスティ)です。

リフォームした家を、貸すなり売るなりと循環させるのが狙いなのですが、有資格者(インスペクター)による的確な診断と、きちんと施工する工務店・ビルダーによるものでなければ価値が目減りします。

地域に根差した住宅メーカーとして、使命感をもって取り組まれているというお話しでした。

施工品質を徹底するために第三者機関に監査を委託

自社で品質チェックを行う住宅メーカー・工務店・ビルダーが多い中、小林創建さんでは施工品質の監査を第三者機関に委託しているそうです。

「専門の資格を持った第三者による厳しい目でチェックしてもらう事で住宅品質の安定と向上に繋げたい」

「外部から助言をもらう事で気が付かなかった部分も見えてくる」と小林社長。

地域住民の方達に開放されている松本アトリウム同様に、オープンな視点で自社を見つめていらっしゃるのだと感じました。

お忙しい中、快く取材に応じて頂いた小林社長様、その他スタッフの方々に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。