取材日誌

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〈埼玉〉

2021.07.12

賃貸でも暖かく住める家を 〜快適な家にこだわり続けるヤママンリフォーム〜

「賃貸アパートは寒くても仕方がない」

そう思っている方は多いのではないでしょうか。
実際、賃貸アパートやマンションで断熱性能にこだわっている建物は多くありません。
断熱性能にこだわると、建物の金額が高くなってしまうからです。

ヤママンリフォームでは、今年新たな取り組みとしてネオマフォームを使い断熱性能を上げた賃貸アパートを建てました。

なぜ、賃貸アパートでも高断熱にこだわったのか、お客様の反応はどうなのか畑仲社長にお話を伺いました。

自社物件で快適なアパートを

ヤママンリフォームは2021年4月、茨城県神栖市に賃貸住宅「ソルプレーザI」を公開しました。

断熱材にネオマフォームを使用し、高気密高断熱の賃貸住宅を実現させたソルプレーザは自社物件として施工したからこそ実現できたものだと畑仲社長は語ります。

「地主さんに高気密高断熱の賃貸住宅を提案してもなかなか受け入れられない。それは住宅の金額が高くなってしまい、投資費用の回収に時間がかかってしまうから。自社物件だからこそ納得のいく住宅にするためにこだわりました。」

ソルプレーザは断熱材以外にも窓には樹脂サッシを使用し、換気は信頼のあるパナソニック製。気密測定も1回ではなく、完成時含めて2回行うという同社の方針を貫き、高気密高断熱アパートを完成させました。

安定的な収益を確保する一つの手段として、自社物件による賃貸アパートは考えていた同社。同社がある埼玉県は土地が高いため、土地が比較的安く、信頼のおける協力業者さんがいる茨城県で施工を行いました。その中で高気密高断熱にこだわったのは畑仲社長の家に対する想いからでした。

「賃貸住宅だから寒くても仕方ないという状況っておかしいと思いませんか?」と投げかけてくる畑仲社長。賃貸だとしても快適な家に住んで欲しいという想いを形にしたのが、ソルプレーザです。

「賃貸でも良い家に住めるという価値観を持って家づくりをする。そうするとお客さんも『買う』ではなく『借りる』で良い家に住むという選択肢を持てるようになる。その一歩目がソルプレーザです。実際に神栖市で話題にはなっています。」と語る畑仲社長。「良い家に住んで欲しい」という熱い想いはこれまでの仕事の中で培ってきたものでした。

リフォーム案件から生まれた「長く住んでも快適な家を作る」

リフォームのみならず新築も手がける畑仲社長は案件の相談を受けるときに気づきます。「リフォーム案件は新築戸建に不満を持っている人が多い」
「なんで新築のときに教えてくれなかったんだろう?」という声も多く聞いたことで、畑仲社長は新築時に誠実に情報提供をしようと決めます。

その中でネオマフォームにも出会います。「材木屋さんを通じてネオマフォームを知った。いろんな断熱材を見てもやっぱり良いと感じ使い始めた」とネオマフォームを使うきっかけを語ってくれました。

実は高気密高断熱住宅を作ろうと手掛けた1棟目は、設備や他の建材にもこだわったため、予算より700万円も高くなってしまいました。それでもお客様は信頼していただき、完成後、大変満足いただきました。「満足度が高ければ予算オーバーも気にならなくなる。予算だけにとらわれずに、お客様に良い提案をすべき」と畑中社長は今後もこの方針を貫く決意をしています。

家賃が高くても満足度の高い賃貸住宅

神栖市での同じような間取りの家賃相場は6万円台。それと比べてソルプレーザの約8万円という家賃は高く見えます。

「実際に家賃は高くせざるを得ない事情もある。しかし、お客様の反応は好印象。賃貸でも良い家に住みたいというニーズは多いのではないだろうか」と分析する。

ソルプレーザはインスタグラムでPRしています。興味を持ったお客様には宿泊体験できる部屋を用意しており、実際に家の暖かさを感じてもらうことも可能です。

「お客様の目を引く上でもデザインにもこだわっています。賃貸住宅にはなかなかないデザインでまずは興味を持ってもらう。冬に宿泊体験をしてもらい初めて性能の良さを実感してもらうくらいで良い」と畑仲社長はPR手法を語ってくれました。

賃貸住宅で宿泊体験ができる物件は全国探しても珍しい物件です。「いろんな方に体験してもらい、神栖でじわじわと認知度を上げたい。今後もシリーズとして物件を施工する可能性もあります」と今後も見据えた戦略を立てています。

「10年後に他の賃貸住宅との違いがきっと出てくる。家賃を下げなくても価値がある賃貸物件になれば、地主さんにも投資用アパートとしての高性能住宅の魅力を感じてもらえるだろう」と長期的な目線を持って今回の施工を行ったヤママンリフォーム。お客様の満足度が高い家づくりにこだわり続ければ、その価値は広がっていくと確信しています。

「アイディアとしては賃貸に5年住み続ければキッチンのリフォームをしても良いかもしれません。実現できるかはわかりませんが、今までの『賃貸だから』と快適な暮らしを諦めるのではなく、賃貸でも満足のいく暮らしをしてもらいたい」と賃貸住宅の常識を打ち破りながら、どんな方にも快適な暮らしを提供したいという想いを語ってくれました。

自社の発展だけではなく住宅業界の進化を

畑仲社長に「他社が真似してきたらどうしますか?」と少し意地悪な質問をすると、全く動じることなく「全く構わない」と答えてくれました。

「まず、施工レベルが高くないとネオマフォームをはじめとした素材の良さは活かせない。腕の良い大工さんを抱えていないと出来ない施工をしているという自負がある。」と優秀なスタッフや協力業者がいるからこそ出来ることだとした上で、次のように語ります。

「真似する会社が出てくるのは大歓迎。高気密高断熱の賃貸アパートが出てくれば、賃貸を選ぶ人の常識が変わっていく。自社にとっても選ばれやすい環境が出来てくるし、何より賃貸に住む人がより良い暮らしを出来るようになる。そして、私たちはまた新たなことを考え、お客様が喜んでいただける1歩先を行く建物を考えていきたい」

畑仲社長は自社が独占して発展することだけを考えてはいません。日本中で快適な暮らしをする人が増えて欲しいと切に願っていました。だからこそ、価格にとらわれず高気密高断熱のアパートを施工しようという発想が生まれたのでしょう。

「自分がお客様だったらどう思う?」という問いかけを常にしながら仕事をしているという畑仲社長だからこそ生み出せた取り組みだと感じて後にしました。