〈岩手〉
2024.06.21
日本より20年先を行く北欧の家づくり
今回、岩手県の工務店「大共ホーム」の橋本社長にインタビューさせていただきました。
同社は、高い断熱性能と快適な暮らしを実現する住宅を提案し、将来はこのような住宅が住まいのスタンダードとなると考え、“日本より20年先を行く北欧の家づくり”に取り組んでいます。
岩手県での住宅性能認知度向上への取り組み
岩手県では、多くの人がストーブやコタツなどの個別暖房器具を使っており、「断熱=暖かさ」という考え方がまだまだ浸透していません。
そのため、どんな住宅でも性能は変わらないと認識している方が多いのが現状です。
橋本社長が、あるご夫婦の例を挙げて説明してくれました。
「奥様は“初期費用が少し高くなっても断熱性能を上げた方が長期的に見ると良い” と性能について理解している一方、
ご主人は“わずかな性能差で100万円~200万円も高くなるなら、そのお金でもっとデザインにお金をかけたい”
と考えられていました。
岩手では、このご主人のような意識が一般的で、断熱性能が暮らしやすさや暖房費とどう関係しているかを理解している人は少ないように感じます。」大共ホームでは定期的にお施主様向けのセミナーを開催しています。
セミナーでは先進的なドイツやフィンランドの家づくりを紹介し、「札幌と同じ寒さのヘルシンキではこのような断熱をしている」と具体的な地域の断熱性能について説明し、断熱の重要性を伝える取り組みを行っています。
湿度管理と外壁、内壁材の選び方で快適な住まいを
外壁や内壁はヨーロッパの中世から続くスペイン漆喰をお施主様に提案しています。
スペイン漆喰は、石灰石と水のみを使用した自然素材100%の漆喰であるため、静電気が発生しづらく、黒ずみの原因となるホコリや汚れを引き寄せません。
また冬の乾燥対策として加湿器を利用するのが一般的ですが、橋本社長は、「スペイン漆喰は多孔質素材のため、夏は余分な水分を吸収し、冬は乾燥した室内に湿気を放出します。
冬場も洗濯物の室内干しやお風呂の換気扇を止めることで湿度を簡単に上げることができます」と、電気を使用した加湿器を使用するのではなく漆喰による自然由来の調湿をおすすめしています。
長持ちする家づくり
日本の一般的な住宅の寿命は30年と言われていますが、北米や欧米諸国では50~80年以上と言われており、次の世代まで住み継いで行くという考え方が一般的です。
大共ホームも次世代まで快適な暮らしが出来るよう、安心安全な家づくりに取り組んでいます。
具体的には、高気密、高断熱、また耐震にも優れた2×4工法を採用し、パネル制作から現場の組立までを自社社員が行うことで、高い寸法精度・施工精度を実現しています。
さらに、お施主様の家の大切な躯体を雨風に曝したくないという想いから、
1階の壁組から上棟までを1日で行う1日フレーミング工法を実施し、全棟自社のスタッフが責任をもって施工しています。
大共ホームの家づくり
橋本社長が長い時間をかけ、世界中の断熱技術を研究した末にたどり着いたのが【日本より20年先を行く北欧の家づくり】でした。
北欧の家づくりについて橋本社長は次のように話します。
「弊社の住宅は、外断熱と内断熱の組み合わせに加えて、断熱性の高いドイツ製サッシを採用しています。北欧では断熱材や断熱工法だけでなく、窓サッシ(窓枠)部分の断熱についても追求します。
ドイツ製サッシは国産のサッシよりも複雑な内部構造で高い断熱性能を持っています。
さらに、ドイツではサッシ単体の断熱性能だけではなく、取り付けた時の窓周囲の熱損失も考慮した“サッシ取り付け後の断熱性能”の基準値がありますので、その基準に沿って取り付けます。
残念ながらまだ日本にはこのような基準が存在しませんが、同じ断熱性能のサッシを使用していても、取り付け方の違いによって家の断熱性能に大きな差が出てしまうのが事実です。」
サッシやその取り付け方にまでこだわることにより、大共ホームの住宅は岩手県や北海道の断熱基準をはるかに上回る、Ua値が0.15〜0.32という圧倒的な断熱性能を実現しています。
環境にも優しい高断熱住宅
大共ホームはこれらの技術と取り組みにより、エネルギー効率の高い、快適で持続可能な住環境を提供しています。
環境にも優しい大共ホームの高断熱住宅は、長期的にエネルギー消費を抑えることができ、光熱費の節約にもつながります。
これは家計に優しく、地球環境にも貢献していると言えます。
今回ご紹介した大共ホームの高い断熱性能と快適な暮らしを実現する住宅は、これからの時代に求められる新しいライフスタイルに対応している住宅なのではないでしょうか。
近い将来、このような高断熱住宅が日本の住まいの新たなスタンダードになると考えられます。